2026年6月14日日曜日

就活物語|電話応対 不安|受話器を取るのが怖かった日


 「電話が鳴ったら取ってみようか」

先輩の一言に、心臓が大きく跳ねた。

まだ何も分かっていない。

社内の人も覚えきれていない。

そんな自分が電話に出ていいのだろうか。

けれど電話は待ってくれない。

 机の上で着信音が鳴る。

一瞬ためらう。

そして、意を決して受話器を取った。

「お、お電話ありがとうございます」

言葉が少しだけ固くなる。

相手の名前を聞き返してしまう。

 担当者へ取り次ぐだけなのに、手のひらには汗がにじんでいた。

電話を終えたあと、大きく息を吐く。

失敗したかもしれない。

でも、逃げなかった。

そのことだけは確かだった。

 すると先輩が笑いながら言った。

「最初はみんなそんなものだよ」

その一言に、少しだけ肩の力が抜けた。

できることは、少しずつ増えていけばいい。

 今日の電話一本は、社会人としての小さな一歩だった。


#電話応対
#社会人一年目
#仕事の第一歩 

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