2026年10月15日木曜日

就活物語 内定後の不安|内定しても不安はなくならない


 内定式を終えた奈緒は、周囲から「もう安心だね」と声をかけられることが増えました。しかし、本人の気持ちは少し違います。就職先が決まった安心感はあるものの、仕事や人間関係への不安は残っています。内定後にも生まれる気持ちと、どう向き合えばよいのかを考えます。

内定をもらっても不安になるのは自然なこと

 木曜日の昼休み。

奈緒は、大学の友人と昼食を食べていた。

「奈緒はもう内定式も終わったんでしょう?」

友人が尋ねた。

「うん、先週行ってきたよ」

「いいなあ。もう安心だね」

奈緒は笑ってうなずいた。

 でも、心の中では少し違うことを考えていた。

就職先が決まったことは、もちろんうれしい。

春から続けてきた就活が終わり、ほっとした気持ちもある。

けれど、内定式で会社の人たちに会ってから、別の不安が生まれていた。

 仕事を覚えられるだろうか。

同期とうまく付き合えるだろうか。

失敗したら、どうすればいいのだろう。

「内定したのに、まだ不安なんて変なのかな」

奈緒は、そんなふうに思っていた。

 午後の授業が終わり、奈緒は大学のベンチに座った。

スマートフォンには、内定式で交換した同期の連絡先が残っている。

楽しそうに話していた人たちも、実は同じような不安を抱えているのかもしれない。

そう考えると、少し気持ちが軽くなった。

 就活中は、内定をもらえば不安がなくなると思っていた。

でも、人は新しい環境に進むとき、知らないことに不安を感じるものだ。

不安を無理に消そうとするより、何が心配なのかを整理してみよう。

 奈緒はノートを開き、気になることを書き出した。

分からないことは、入社前に確認してもいい。

入社してから、少しずつ学んでもいい。

そう思うと、未来が少し近く感じられた。

まとめの一言

 内定を得ても、不安がすべてなくなるわけではありません。不安を否定せず、一つずつ整理することが、新しい環境へ進む準備になります。


#就活
#内定後の不安
#メンタルウェルネス 

2026年10月14日水曜日

就活物語 大学の就職支援|先生が紹介してくれた会社


 キャリアセンターで相談を続ける翔太に、就職支援担当の先生が一社の企業を紹介してくれました。名前を聞いたことのない会社でしたが、先生は翔太の学びや性格を踏まえて勧めてくれたようです。求人サイトだけでは見つけられなかった、新しい企業との出会いが始まります。

大学と企業のつながりから広がる選択肢

 水曜日の午後。

翔太は、キャリアセンターで先生と向かい合っていた。

先週の相談から、少しずつ求人を調べるようになっていた。

「翔太さん、こんな会社があるんですが、どうでしょう」

先生が、一枚の求人票を差し出した。

 翔太は、会社名を見た。

聞いたことのない名前だった。

「どんな会社なんですか?」

先生は、事業内容や仕事内容を説明してくれた。

その会社は、企業向けのシステムを開発し、導入後のサポートも行っているという。

「以前、卒業生が入社した会社なんですよ」

 先生は続けた。

「翔太さんは、物事を丁寧に進めるタイプでしょう。お客様の話を聞いて、困っていることを整理する仕事にも向いているかもしれませんね」

翔太は、少し驚いた。

自分では、積極的に話すことが苦手だと思っていた。

面接でも、うまく自己アピールできないことが多かった。

 でも、先生は違うところを見てくれていた。

「丁寧に話を聞くことも、仕事では大切な力ですよ」

その言葉が、心に残った。

もちろん、先生が紹介してくれたからといって、自分に合う会社とは限らない。

仕事内容や働く環境を、自分でも確認する必要がある。

翔太は求人票を受け取り、会社について調べてみることにした。

 帰り際、先生が言った。

「気になることがあれば、企業に確認してみますよ」

翔太は、小さく頭を下げた。

一人では見つけられなかった会社。

そこに、新しい可能性があるのかもしれない。

まとめの一言

自分では気づかなかった強みや企業との出会いが、就職支援を通じて見つかることがあります。相談することは、選択肢を広げる行動です。

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#就活 #大学の就職支援 #企業紹介 

2026年10月13日火曜日

就活物語 社会人基礎力|アルバイトで気づいた働く力


 内定式を終えた拓也は、いつものアルバイト先で働いていました。接客や商品の補充など、普段は何気なくこなしている仕事。しかし、後輩に仕事を教える中で、働くために必要な力は、特別な知識や資格だけではないことに気づきます。学生時代の経験を見つめ直す一日です。

アルバイトの経験も社会人への準備になる

 火曜日の夕方。

拓也は、いつものアルバイト先で働いていた。

大学に入ってから続けている飲食店の仕事だ。

注文を受け、料理を運び、空いた食器を片づける。

忙しい時間帯になると、店内を動き回ることも多い。

 その日、新しく入った後輩が、注文の入力方法で困っていた。

「これ、どうすればいいんですか?」

拓也は手を止め、操作を説明した。

けれど、後輩は少し戸惑っている。

そこで拓也は、実際に画面を操作しながら、もう一度ゆっくり説明した。

「ああ、分かりました。ありがとうございます」

後輩の表情が明るくなった。

 そのとき、拓也はふと思った。

「教えるって、意外と難しいんだな」

自分では当たり前にできることでも、初めての人には分からない。

相手の様子を見ながら、伝え方を変える必要がある。

忙しいときには、周囲の動きを見て手伝うことも大切だ。

 そう考えると、アルバイトで学んできたことは少なくない。

時間を守ること。

分からないことを質問すること。

失敗したときに報告すること。

仲間と協力して仕事を進めること。

どれも、社会人になってから必要になる力だろう。

 拓也は、これまでアルバイトを単なる収入を得る手段だと思っていた。

でも、働く経験そのものが、自分を成長させていたのかもしれない。

閉店後、後輩から声をかけられた。

「今日、助かりました」

拓也は笑って答えた。

「俺も最初は、全然できなかったよ」

まとめの一言

 社会人に必要な力は、特別な勉強だけで身につくものではありません。日々の経験を振り返ることで、自分の成長に気づくことができます。


#就活
#社会人基礎力
#アルバイト経験 

2026年10月12日月曜日

就活物語 秋採用|秋にも採用している会社があった


 10月になり、もう応募できる企業は少ないと思っていた翔太。しかし、キャリアセンターで紹介された求人票には、今も新卒採用を続ける会社がありました。春の就活とは違う企業との出会いに戸惑いながらも、翔太は秋からの就職活動に新しい可能性を感じ始めます。

10月からでも見つかる、新しい就職先

 月曜日の朝。

翔太は、先週キャリアセンターでもらった求人票を机に並べていた。

金曜日に相談した先生は、いくつかの企業を紹介してくれた。

その中には、10月になっても新卒採用を続けている会社があった。

「まだ募集している会社があるんだ……」

翔太は、少し驚いた。

 春には、知っている企業を中心に応募していた。

けれど、今、目の前にある求人票には、初めて聞く会社の名前が並んでいる。

会社の規模も、仕事内容もさまざまだった。

先生は、こんなことを話していた。

「採用予定人数に達していない会社もあれば、追加募集をする会社もあります。秋だからといって、すべての採用が終わるわけではありませんよ」

 翔太は、一枚の求人票を手に取った。

社員数は、それほど多くない。

でも、仕事内容を読むと、大学で学んだ知識が生かせそうだった。

「こんな仕事もあるんだ」

これまでは、会社の名前を知っているかどうかで、応募先を判断していたのかもしれない。

 もちろん、募集しているからという理由だけで、応募する必要はない。

自分が何をしたいのか。

どんな環境で働きたいのか。

そのことを考えながら、企業を調べることが大切なのだろう。

 翔太は、気になる会社に印をつけた。

まだ内定が決まったわけではない。

でも、昨日まで見えていなかった道が、少しだけ見えた気がした。

まとめの一言

 秋になっても、就職の可能性がなくなるわけではありません。知らなかった企業に目を向けることが、新しい道を見つけるきっかけになります。


#就活
#秋採用
#新卒採用 

2026年10月11日日曜日

それぞれの、働く理由|転職の悩み|転職を考えた夜


 夜十時。

帰宅した沙織は、バッグを床に置き、ソファに座り込んだ。

 三十二歳。

広告会社で働き始めて九年になる。

仕事は嫌いではなかった。

企画を考え、お客様と打ち合わせを重ね、一つの広告が完成する。

その瞬間には、今でも喜びを感じる。

 けれど、最近は疲れが抜けなかった。

仕事の量が増え、帰宅する時間も遅くなっていた。

休日も、翌週の仕事が頭から離れない。

「このままでいいのかな。」

そんな言葉が、何度も浮かぶようになった。

 スマートフォンで転職サイトを開く。

仕事内容、勤務地、給与、勤務時間。

いくつもの求人を眺めては、画面を閉じる。

 今の会社には、信頼できる仲間がいる。

自分を育ててくれた上司もいる。

仕事を任せてもらえるようにもなった。

それなのに辞めたいと思う自分は、わがままなのだろうか。

 翌日、昼休みに先輩へ相談してみた。

「最近、転職を考えることがあるんです。」

先輩は驚くことなく、話を聞いてくれた。

そして、こう言った。

「転職したい理由と、今の働き方を変えたい理由は、同じとは限らないよ。」

 沙織は、その言葉を何度も考えた。

会社を変えたいのか。

仕事内容を変えたいのか。

それとも、働く時間や生活のリズムを見直したいのか。

 その夜、久しぶりにノートを開いた。

左のページに、今の仕事で好きなこと。

右のページに、変えたいこと。

一つずつ書き出してみる。

書き終えても、答えは出なかった。

 でも、少しだけ気持ちが整理された。

転職することが正解とは限らない。

今の会社に残ることが正解とも限らない。

大切なのは、自分が何に苦しみ、これから何を大切にしたいのかを知ること。

 沙織は転職サイトを閉じた。

今夜、結論を出す必要はない。

まずは、自分の働き方を見つめ直すところから始めよう。

そう思うと、少しだけ肩の力が抜けた。


#転職の悩み
#働き方を考える
#キャリアの選択 

2026年10月10日土曜日

それぞれの、働く理由|仕事の自信|仕事ができる人になりたかった


 「どうして、こんな簡単なことができないんだろう。」

パソコンの画面を見つめながら、直樹はため息をついた。

 二十六歳。

IT企業に入社して四年目になる。

同期の中には、大きなプロジェクトを任されている人もいる。

後輩から頼りにされ、会議でも自信を持って発言している。

直樹も、そんな社会人になりたかった。

 仕事が速く、何でも知っていて、周りから頼られる人。

それが、自分の考える「仕事ができる人」だった。

ところが現実は違った。

新しいシステムの仕様が理解できず、何度も資料を読み返す。

分からないことを先輩に聞くのも気が引ける。

結局、一人で抱え込み、予定より作業が遅れてしまった。

 ある日、進捗会議のあとで上司に呼ばれた。

「直樹くん、どうして早く相談しなかったの?」

責められると思い、うつむいた。

すると上司は、少し笑って言った。

「仕事ができる人って、全部一人でできる人じゃないんだよ。」

直樹は顔を上げた。

「自分に分からないことがあると気づいて、必要な人に助けを求められる。それも大切な能力なんだ。」

その言葉は、意外だった。

 翌日、直樹は思い切って先輩に声をかけた。

「この部分、一緒に確認してもらえませんか。」

先輩は快く応じてくれた。

説明を聞きながら、ようやく問題の原因が見えてきた。

 数日後、作業は予定していた形で完了した。

直樹一人の力ではなかった。

でも、自分から相談したことで仕事が前に進んだ。

 帰り際、後輩が質問に来た。

直樹は少し考えてから答えた。

「そこは僕も迷ったところだよ。一緒に確認しようか。」

後輩は安心したように笑った。

 仕事ができる人になりたい。

その気持ちは、今も変わらない。

ただ、目指したい姿が少し変わった。

何でも一人でできる人ではなく、周りと一緒に仕事を進められる人。

直樹は、そんな社会人になりたいと思った。


#仕事の自信
#相談する力
#社会人の成長 

2026年10月9日金曜日

就活物語 キャリアセンター活用|キャリアセンターの扉を開いた


 就職活動が長引く中、翔太は一人で求人を探し続けていました。しかし、応募先が見つからず、何を変えればよいのかも分かりません。そんなとき、大学のキャリアセンターを思い出します。相談することにためらいを感じながらも、翔太は新しい一歩を踏み出します。

一人で抱え込まない就職活動の進め方

 金曜日の午後。

翔太は大学のキャリアセンターの前に立っていた。

扉の向こうでは、職員が学生と話している。

翔太は、少しためらった。

「今さら相談しても、遅いかな……」

 春には、何度かキャリアセンターを利用したことがある。

でも、不採用が続くうちに足が遠のいていた。

相談しても、結局は自分が頑張るしかない。

そんなふうに思っていたのだ。

 しばらく迷ったあと、翔太は扉を開けた。

受付で名前を伝えると、就職支援担当の先生が声をかけてくれた。

「翔太さん、久しぶりですね。最近はどうですか?」

その言葉を聞いた途端、胸の奥にためていた気持ちがあふれそうになった。

「実は、まだ決まっていなくて……」

 先生は、急かすことなく話を聞いてくれた。

応募した企業のこと。

面接でうまく答えられなかったこと。

求人が少なくなって、不安になっていること。

翔太が話し終えると、先生は言った。

「まだ募集している企業はありますよ。一緒に探してみましょう」

 大学には、一般の求人サイトでは見つけにくい求人情報が届くこともある。

企業とのつながりを通じて、学生に合いそうな会社を紹介できる場合もある。

先生は、いくつかの求人票を取り出した。

「まずは、どんな仕事がしたいのか、もう一度整理してみませんか」

翔太は、静かにうなずいた。

 内定が決まったわけではない。

でも、一人で探していた昨日までとは、少し違う。

帰り道、翔太の足取りは、ほんの少し軽くなっていた。

まとめの一言

 就活は、一人で乗り越えなければならないものではありません。相談することも、自分の未来を切り開く大切な力です。


#就活
#キャリアセンター
#就職相談 

就活物語 内定後の不安|内定しても不安はなくならない

 内定式を終えた奈緒は、周囲から「もう安心だね」と声をかけられることが増えました。しかし、本人の気持ちは少し違います。就職先が決まった安心感はあるものの、仕事や人間関係への不安は残っています。内定後にも生まれる気持ちと、どう向き合えばよいのかを考えます。 内定をもらっても不安にな...