不採用が続き、自信を失いかけていた翔太。しかし、健太や美咲に話を聞いてもらったことで、少しずつ気持ちが落ち着いてきました。週末を前に、翔太は就活ノートを開き、もう一度自分の強みを考え始めます。これまで見落としていた自分らしさに気づく一日です。
自分では当たり前だと思っていたことが強みになる
金曜日の夕方。
翔太は、大学の図書館で就活ノートを開いていた。
最初のページには、春に書いた自己分析のメモが残っている。
「自分の強み」
その下には、いくつかの言葉が並んでいた。
責任感がある。
真面目に取り組む。
最後まで諦めない。
どれも間違いではないと思う。
でも、面接で話そうとすると、うまく説明できなかった。
翔太は、ペンを置いて考えた。
今週、健太や美咲が話を聞いてくれた。
二人は、無理に励ましたり、答えを押しつけたりしなかった。
そのことが、うれしかった。
「僕も、人の話を聞くのは嫌いじゃないな」
翔太は、ゼミでの出来事を思い出した。
グループ研究では、意見がまとまらないことがあった。
そんなとき、メンバーの話を一人ずつ聞き、共通する考えを整理していた。
資料の確認や、細かな修正も担当することが多かった。
目立つ役割ではない。
でも、誰かがやらなければならない仕事だった。
翔太は、ノートに書き加えた。
「相手の話を丁寧に聞ける」
「情報を整理することが得意」
「細かな確認を続けられる」
特別な能力ではないかもしれない。
それでも、自分が経験してきたことには違いない。
先週、先生が紹介してくれた会社を思い出した。
お客様の困りごとを聞き、解決方法を考える仕事。
もしかすると、自分の強みを生かせる場面があるのかもしれない。
翔太は、少しだけ笑った。
自分には何もないと思っていた。
でも、まだ気づいていない強みがあるのかもしれない。
まとめの一言
自分の強みは、特別な成果だけにあるわけではありません。日々の経験を振り返ることで、当たり前だと思っていた自分の良さに気づくことができます。
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