夏休みを迎えても、就職活動が終わったわけではありません。不安を抱えながらも、これまでの成長を胸に、もう一度未来へ歩き出す学生の姿を描いた、第3章の締めくくりとなる物語です。
終わっていないからこそ歩いていける
7月最後の平日。
拓也は朝の光が差し込む部屋で、就活ノートを開いていた。
予定表には、八月の会社説明会と面接の日程が書き込まれている。
春には、夏までに就活を終えていると思っていた。
けれど、現実はそうならなかった。
内定はまだない。
結果を待っている会社もあれば、これから応募する会社もある。
一瞬、「また同じことを繰り返すのか」と不安になった。
その時、ノートの最初のページが目に入った。
そこには、合同説明会で質問できなかった自分、面接で言葉に詰まった自分が残っている。
今の拓也は、企業の特徴を調べ、自分の経験と結びつけて志望動機を話せるようになった。
緊張しても、相手の目を見て答えられる。
結果はまだ出ていなくても、自分は確かに変わっていた。
就活は、内定が出るまでの苦しい時間ではない。
働くことや自分の将来を考え、何度でも選び直していく時間でもある。
思うように進まない時期にも、得られるものはある。
悩んだ経験は、自分を知るきっかけになる。
立ち止まった時間は、次の一歩を考える時間になる。
拓也は新しいページに、今日やることを三つだけ書いた。
企業研究を一社進める。
面接の振り返りをする。
午後は少し休む。
無理に急がなくてもいい。
道はまだ続いている。
そして、その先には、今は見えない新しい景色が待っている。
拓也は窓を開け、夏の風を部屋に迎え入れた。
まとめの一言
まだ終わっていないということは、これから変えられる未来が残っているということです。
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