休日の午後、部屋を片づけていると、一冊のノートが出てきた。
就活中、いつも持ち歩いていたノートだった。
ページをめくると、企業研究や面接で聞かれた質問、その日の反省が細かな文字で残っている。
「うまく話せなかった。」
「また落ちたらどうしよう。」
「自分に向いている仕事って何だろう。」
読んでいるうちに、あの頃の気持ちがよみがえってきた。
メールを開くのが怖かった日。
周りと比べて焦った夜。
内定をもらっても、本当にこの会社でいいのか迷ったこと。
そして最後のページに、小さな文字を見つけた。
「いつか、誰かの役に立てる仕事がしたい。」
思わず手が止まった。
今の私はどうだろう。
仕事に追われて、目の前のことを終わらせるだけの日もある。
それでも、お客様から「ありがとう」と言われた。
後輩から相談されるようにもなった。
あの頃に思い描いていた自分に、ほんの少し近づいているのかもしれない。
私はノートを閉じ、机の引き出しにそっと戻した。
初心とは、昔に戻ることではない。
歩いてきた道を振り返り、これから進む方向を確かめること。
明日からまた、目の前の仕事を大切にしようと思った。
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#初心を忘れない
#社会人の成長






