不採用が続くと、自分には価値がないように感じてしまうことがあります。そんな夜に、自分の良いところを見つめ直した学生の物語です。
自分には何もないと思っていた
七月の夜。
美優は机に向かいながら、ため息をついていた。
自己PRを書こうとしても、言葉が出てこない。
面接で落ちるたびに、「自分には何もない」と思うようになっていた。
そんな時、キャリアセンターの職員に言われた言葉を思い出した。
「自分の良いところを十個書いてみませんか。」
無理だと思った。
それでもノートを開き、一つだけ書いてみる。
「約束を守る。」
次に、
「人の話を最後まで聞ける。」
「アルバイトを三年間続けた。」
「頼まれたことは最後までやる。」
書き進めるうちに、少しずつ言葉が増えていった。
特別な実績ではない。
でも、それは確かに自分が積み重ねてきたものだった。
美優は気づいた。
自分には何もないのではない。
当たり前すぎて、自分で気づいていなかっただけなのだと。
ノートを閉じる頃には、少しだけ背筋が伸びていた。
解説
自己分析とは、特別な強みを探すことではありません。自分にとって当たり前にできることの中に、あなたらしさや強みが隠れていることがあります。
まとめの一言
自分では当たり前だと思っていることが、誰かにとっては大きな魅力かもしれない。
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