2026年2月14日土曜日

就活物語「最後の電話で、縁がすれ違った学生」

――あと一日、早ければ――


 その学生は、一次面接から評価が安定して高かった。

明るさと論理性のバランスがよく、チームにもすぐ溶け込めるだろうという安心感があった。

 最終面接後の評価会議では、ほぼ満場一致。

「ぜひ迎えたい」という空気が、会議室を包んでいた。

 だが、問題は一つだけあった。

彼は、他社の最終選考も同時に進んでいた。

 「できるだけ早く連絡を」

そう確認していたが、社内の決裁にわずかな時間がかかった。

 翌日、電話をかけると、彼は丁寧にこう告げた。

「御社も最後まで迷いました。

ですが、本日、別の会社にお返事をしました。」

 声に迷いはなかった。

きっと熟考の末の決断だったのだろう。

 受話器を置いたあと、しばらく動けなかった。

評価が足りなかったわけではない。

枠がなかったわけでもない。

 ただ、“決断の速さ”という一点で、わずかに他社に先を越された。

 採用とは、選ぶ側だけの意思では完結しない。

選ばれる側にも、人生の時間軸がある。

 彼は、間違いなく惜しかった。

そして私たちは、あと一日の差を、静かに悔やんだ。


#面接官の視点
#惜しかった学生
#他社との競合 

2026年2月13日金曜日

「急がなくていい」と思えた理由


 以前は、「早く決めないと不利になる」と思っていた。

 でも、インターンの話を聞くうちに、考え方が変わった。

 見て、感じて、考えている。

時間はかかっても、確実に前に進んでいる。

 結果を急かすより、考える時間を守ること。

それが、今の親の役割なのだと思う。

 「まだ決まらない」という言葉が、「まだ考えている」に変わった。

 その変化だけで、十分だった。


#保護者の視点
#就活の見守り
#インターン理解 

短期間でも「向き合ったか」は分かる


 インターンの期間は短い。

だからこそ、学生がどれだけ向き合ったかは、はっきり伝わる。

 完璧にできたかどうかではない。

質問の仕方、メモの取り方、帰り際の一言。

 そうした細かな部分に、姿勢が表れる。

 「この仕事を理解しようとしたか」

その一点だけを見ている。

 短期間でも、真剣さは隠せない。

それは、現場で働く人間の実感だ。


#現場担当者
#インターン姿勢
#仕事理解 

2026年2月12日木曜日

インターン後の学生は、判断が早い


 インターンを経験した学生は、選考の途中で判断を下すのが早い。

 続けるか、辞退するか。

迷っているようで、実はしっかり見極めている。

 現場を見たからこそ、「合う・合わない」を感覚ではなく、理由で語れる。

 人事としては、その判断を尊重したいと思う。

 時間をかけてでも、納得した選択をしてほしい。

そのほうが、結果的にお互いにとって健全だ。

 インターンは、判断力を育てる場でもある。


#企業人事
#就活判断
#インターン効果 

「やめた理由」を話せるようになった成長


 面談で、学生がこう言った。

「今回は、この業界は受けないことにしました。」

 理由を聞くと、インターンで感じた違和感を、丁寧に言葉にしてくれた。

 以前なら、「合わなかった」で終わっていたかもしれない。

今は、なぜ合わなかったのかを説明できている。

 それは、就活が進んでいる証拠だ。

 キャリア支援とは、前に進ませることだけではない。

立ち止まり、引き返す判断を肯定することでもある。

 その覚悟を持てた学生の表情は、以前よりもずっと落ち着いていた。


#キャリアセンター
#就活支援
#成長の瞬間 

2026年2月11日水曜日

インターンを経て「やらない選択」ができた


 以前の就活は、「できるだけ多く受けること」が正解だと思っていた。

不安だから、選択肢を減らしたくなかった。

 インターンを経験してから、考え方が少し変わった。

合わないと感じた業界、無理をして続ける姿が想像できない仕事。

 それらを、「やらない」と決める勇気が出てきた。

 逃げではない。

自分の感覚を信じた結果だ。

 選択肢が減ると、不安は一時的に増える。

でも同時に、自分の進む方向が、少しだけはっきりした。

 就活は、何を選ぶか以上に、何を選ばないかを決める時間なのかもしれない。


#学生の視点
#就活の選択
#インターン後 

「考えて選んでいる」と分かった日


 結果を聞くよりも、過程を聞く時間が増えた。

 どんな会社だったのか。

何が楽しくて、何が違ったのか。

 以前なら、「早く決まるといいね」と言っていた。

今は、「どう考えたの?」と自然に聞ける。

 迷いながら話す姿に、不思議と不安はなかった。

自分で見て、感じて、選ぼうとしているのが伝わったから。

 親ができるのは、正解を示すことじゃない。

考える時間を、そばで見守ること。

 それで十分だと思えた。


#保護者の視点
#子どもの成長
#就活を見守る 

就活物語「最後の電話で、縁がすれ違った学生」

――あと一日、早ければ――  その学生は、一次面接から評価が安定して高かった。 明るさと論理性のバランスがよく、チームにもすぐ溶け込めるだろうという安心感があった。  最終面接後の評価会議では、ほぼ満場一致。 「ぜひ迎えたい」という空気が、会議室を包んでいた。  だが、問題は一つ...