2026年2月17日火曜日

「見せる」から「一緒に考える」へ


 最初は仕事を“見せる”つもりだった。

だが、学生の一言で方針を変えた。

 「どうしてこの工程になるんですか?」

 説明しながら、私は気づいた。

ただ見せるだけでは伝わらない。

一緒に考えることで、初めて仕事の意味が届くのだと。

 その日から、学生に問いかけるようになった。

「あなたならどうする?」

 インターンは短い。

だが、対話が生まれれば、時間は深くなる。

 学生のまなざしが変わる瞬間を見るのは、やはり嬉しい。


#現場教育
#対話型インターン
#仕事の意味 

インターンは「企業の覚悟」も問われる


 学生を見ているつもりで、実は見られている。

それがインターンだ。

 説明が曖昧なら、学生は気づく。

質問への返答が誠実でなければ、すぐに伝わる。

 「この会社で働きたいか」を判断しているのは、私たちだけではない。

学生もまた、企業の姿勢を見ている。

 だからこそ、準備を怠らない。

現場と何度も打ち合わせを重ねる。

 インターンは選考ではない。

だが、企業の本気度が最も伝わる場でもある。

 学生のまなざしは、思っている以上に鋭い。


#企業人事
#インターン運営
#企業の姿勢 

2026年2月16日月曜日

インターンの報告は「数字」より「表情」


 「何社行きましたか?」よりも、「どう感じましたか?」と聞くようにしている。

 参加社数を誇らしげに語る学生もいる。

だが本当に知りたいのは、その経験がどんな表情を生んだのか。

 楽しそうに話す学生。

少し戸惑いながらも真剣に語る学生。

悔しさを滲ませる学生。

 その顔を見れば、インターンが「通過点」だったのか、「意味ある時間」だったのかは分かる。

 数は増やせる。

けれど、深さは自分でしか掘れない。

 その深さを引き出すのが、私の仕事だと思っている。


#キャリア支援
#インターン報告
#成長の瞬間 

インターン後「会社の空気」を思い出せた


 企業研究のページを開きながら、ふと、あの日の会議室の空気を思い出した。

資料の内容よりも、社員同士のやり取りの雰囲気。

忙しい中でも声を掛け合っていた姿。

笑い声の混じる打ち合わせ。

 インターンに参加する前は、「業界」や「条件」ばかりを見ていた。

けれど今は、「自分がその場に立ったとき、どう感じたか」を基準にしている。

 言葉にできないけれど、確かに覚えている感覚。

あの空気の中で働く自分を想像できるかどうか。

 エントリーシートを書く手が、以前より迷わない。

思い出せる空気があることは、思った以上に心強かった。


#インターン体験
#企業研究
#就活のリアル 

2026年2月15日日曜日

就活物語「後から知った、あの学生の現在」

――見送った側の、静かな後悔――


 その学生を不採用にしたのは、二年前だった。

面接での評価は悪くない。

だが、最終的には別の学生を選んだ。

 理由は、経験の差。

彼は少しだけ実務経験が浅く、即戦力としては、もう一歩という判断だった。

 正直に言えば、「惜しい」という感触は残っていた。

それでも、あのときの選択に迷いはなかったはずだ。

 ある日、業界紙の記事で彼の名前を見つけた。

新規プロジェクトの中心メンバーとして紹介されていた。

写真には、落ち着いた表情で語る姿があった。

 胸の奥が、静かにざわついた。

あのとき、迎えていたらどうなっていただろう。

育てながら共に挑戦できたかもしれない。

 だが同時に思う。

彼は、今の環境でこそ伸びたのかもしれない。

選ばれなかったことが、別の道を開いたのだとしたら――

それは、間違いではなかったのだろう。

 採用は、未来を完全には見通せない。

見送った人材が活躍することもある。

 彼は、確かに惜しかった。

そして今も、私はときどき、あの面接室の空気を思い出す。


#面接官の視点
#惜しかった学生
#後から知った活躍

2026年2月14日土曜日

就活物語「最後の電話で、縁がすれ違った学生」

――あと一日、早ければ――


 その学生は、一次面接から評価が安定して高かった。

明るさと論理性のバランスがよく、チームにもすぐ溶け込めるだろうという安心感があった。

 最終面接後の評価会議では、ほぼ満場一致。

「ぜひ迎えたい」という空気が、会議室を包んでいた。

 だが、問題は一つだけあった。

彼は、他社の最終選考も同時に進んでいた。

 「できるだけ早く連絡を」

そう確認していたが、社内の決裁にわずかな時間がかかった。

 翌日、電話をかけると、彼は丁寧にこう告げた。

「御社も最後まで迷いました。

ですが、本日、別の会社にお返事をしました。」

 声に迷いはなかった。

きっと熟考の末の決断だったのだろう。

 受話器を置いたあと、しばらく動けなかった。

評価が足りなかったわけではない。

枠がなかったわけでもない。

 ただ、“決断の速さ”という一点で、わずかに他社に先を越された。

 採用とは、選ぶ側だけの意思では完結しない。

選ばれる側にも、人生の時間軸がある。

 彼は、間違いなく惜しかった。

そして私たちは、あと一日の差を、静かに悔やんだ。


#面接官の視点
#惜しかった学生
#他社との競合 

2026年2月13日金曜日

「急がなくていい」と思えた理由


 以前は、「早く決めないと不利になる」と思っていた。

 でも、インターンの話を聞くうちに、考え方が変わった。

 見て、感じて、考えている。

時間はかかっても、確実に前に進んでいる。

 結果を急かすより、考える時間を守ること。

それが、今の親の役割なのだと思う。

 「まだ決まらない」という言葉が、「まだ考えている」に変わった。

 その変化だけで、十分だった。


#保護者の視点
#就活の見守り
#インターン理解 

「見せる」から「一緒に考える」へ

 最初は仕事を“見せる”つもりだった。 だが、学生の一言で方針を変えた。  「どうしてこの工程になるんですか?」  説明しながら、私は気づいた。 ただ見せるだけでは伝わらない。 一緒に考えることで、初めて仕事の意味が届くのだと。  その日から、学生に問いかけるようになった。 「あ...