初めての内定をもらった健太。あれほど待ち望んでいたはずなのに、週末が明けても大きな喜びは湧いてきません。内定後に訪れたのは、意外にも静かな時間でした。
内定をもらっても急に何かが変わるわけではない
月曜日の朝。
健太はいつものように目を覚まし、大学へ向かう準備をしていた。
金曜日に届いた内定通知は、何度も読み返した。
あれほど欲しかった「内定」だった。
もっと飛び上がるほど喜ぶと思っていた。
ところが週末を過ごしても、不思議なくらい日常は変わらなかった。
電車も同じ。大学の風景も同じ。
自分自身も、昨日までと何も変わっていないように感じる。
「本当に就活、終わったのかな」
昼休み、健太はスマートフォンを眺めながら考えた。
春からずっと、次の説明会、次の応募、次の面接と追いかけ続けてきた。
予定がなくなったことで、むしろ心にぽっかり空白ができたようだった。
内定をもらえば、その瞬間から自信に満ちた自分になれるわけではない。
長い間、一つの目標に向かって走ってきたからこそ、立ち止まった時に戸惑うこともある。
健太はスマートフォンをしまい、キャンパスを歩いた。
焦って次の答えを出す必要はない。
「ここまで来たんだな」
ようやく、そんな言葉が浮かんだ。
大きな喜びではなかった。
けれどそれは、自分が歩いてきた時間を静かに受け止め始めた瞬間だった。
まとめの一言
内定後に実感が湧かなくても大丈夫。心が追いつくまでには、少し時間が必要なこともあります。
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