2026年2月7日土曜日

就活物語|就活 配属 ミスマッチ|配属先が違えば答えは変わっていた学生

――能力ではなく、配置の問題だった――


 その学生の評価は、面接が終わった時点でかなり高かった。

論理的で、落ち着きがあり、質問の意図も正確に捉えている。

「仕事はきちんとできそうだ」

それは、面接官全員の共通認識だった。

 だが、議論が進むにつれて、ある違和感が浮かび上がった。

今回募集している部署は、スピードと対人折衝が求められる現場だ。

一方で彼の強みは、分析力と慎重さ、物事を深く考える姿勢にあった。

 「この子、企画や管理寄りならすごく合いそうなんだけどね」

そんな声が自然と出た。

実際、別部署の業務を想定して話すと、彼の将来像は驚くほど鮮明になる。

 それでも、採用は“今回の募集枠”に限られる。

能力が足りないわけではない。

人柄に問題があるわけでもない。

ただ、今ここに当てはめるには、少し噛み合わなかった。

 最終判断は不採用。

だが、決定後の空気は重かった。

「部署が違えば、迷わず採ってた」

誰かがそう言い、誰も否定しなかった。

 採用とは、優秀さだけで決まるものではない。

“どこで力を発揮できるか”という配置の問題が、大きく影響する。

彼は、確かに惜しかった。

ただ場所が、少しだけ違ったのだ。


#面接官の視点
#惜しかった学生
#配属ミスマッチ 

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