2025年11月22日土曜日

就活物語「自分の弱みを語れた学生」

――自己分析が深く、成長への意志が明確――


 面接の中で、「あなたの弱みを教えてください」という質問ほど、学生を悩ませるものはないだろう。

多くの学生は、強みに言い換えようとする。「完璧主義なところです」「責任感が強すぎて…」――そんな答えを何度も聞いてきた。

 だが、その日の学生は違った。

少し間を置いてから、落ち着いた声で言った。

「自分は、人に頼ることが苦手です。全部自分で抱え込んで、結局遅れてしまうことがありました。」

 正直な言葉だった。

私は思わず姿勢を正した。

彼は続けた。

「でも、ゼミでの共同研究を通して、“頼ることは甘えじゃない”と気づきました。

自分が助けられたときに、相手も嬉しそうにしてくれて…。

それ以来、役割を共有して、チーム全体で成果を出すことを意識しています。」

 その語り口には、自己否定ではなく、“成長の実感”があった。

弱みを隠さず、学びに変える力――それはどんなスキルよりも価値がある。

 面接後、上司がぽつりと言った。

「素直さって、やっぱり強いな。」

 弱みを語る勇気は、自分を見つめる誠実さの証だ。

そしてそれを言葉にできる人こそ、組織の中で確かに成長していくのだと思う。


#面接官の視点
#自己分析
#成長意欲 

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