「はじめて会社を訪れた日 ― 社会人の空気に触れて」
九月の晴れた朝。真央は少し早めに家を出た。
今日は、内定先の会社で行われる「内定者懇親会」。
胸の奥がドキドキして、手にした資料の端が少し湿っていた。
オフィス街に着くと、スーツ姿の人たちが足早にビルへ入っていく。
その中に混じって歩くと、自分だけがまだ“学生”であることを意識した。
エレベーターに乗るとき、ボタンを押してくれた男性社員が
「おはようございます」と微笑んだ。
その何気ない一言に、少し背筋が伸びる。
懇親会では、同じ内定者たちと自己紹介を交わした。
最初は緊張していたけれど、話していくうちに
「この人たちと働くんだ」と思うと、不思議と安心感が広がった。
帰り道、オフィスビルを振り返った。
あのガラスの向こうに、自分の未来がある。
秋の空が澄み渡る中で、真央の心にも少しだけ光が差していた。
#内定者懇親会
#社会人への第一歩
#内定者のリアル
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