【第25話】手書きか、パソコンかで悩んだ日
「履歴書は、手書きの方が気持ちが伝わる」
そんな声を聞いて、奏太は迷っていた。
パソコンなら誤字も修正も簡単。でも、なんとなく“本気度”が足りないように見られないか、心配だった。
一方で、手書きにすれば、丁寧に書き上げるぶん時間もかかるし、失敗したら最初からやり直しだ。
何度も紙と画面を行き来して、ようやく気づいた。
「大事なのは形式じゃなくて、どれだけ自分の言葉に誠実でいられるか」
奏太はゆっくりとパソコンを開いた。
迷いながら出した答えに、今の自分らしさが表れている気がした。
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