時計を見ると、午後七時を過ぎていた。
オフィスには人影も少なくなり、静かなキーボードの音だけが響いている。
「先に帰っていいよ。」
先輩はそう言って笑った。
でも、資料をまとめる姿は止まらない。
今日だけではない。
忙しい日も、困っている人がいれば手を止めて話を聞き、最後まで責任を持って仕事を終えている。
ふと、就職活動中に思い描いていた「社会人」と、今目の前にいる先輩の姿が重なった。
仕事ができる人とは、ただ知識がある人ではない。
周りを見て、支え、責任を果たす人なのだ。
帰り際、先輩が席を立った。
「今日はありがとう。また来週、一緒に頑張ろう。」
その一言だけで、不思議と疲れが軽くなった。
夜風に吹かれながら駅へ向かう。
いつか自分も、誰かに安心を与えられる先輩になりたい。
そんな新しい目標が、静かに心に生まれた夜だった。
#残業
#先輩の背中
#社会人一年目

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