2025年11月29日土曜日

就活物語「過去より“これから”を語る学生」

――将来を見据えた話し方に可能性を感じた――


 面接が始まってしばらく、彼の話し方には静かな落ち着きがあった。

自己紹介も経歴も簡潔で、特別派手なエピソードはない。

「少し控えめなタイプかな」――最初はそう感じていた。

 だが、印象が変わったのは、こちらが将来について尋ねた時だった。

 「あなたは、これからどんな社会人になりたいですか?」

 彼は迷いなく答えた。

「自分は、まだ特別な強みがあると思っていません。

でも、これから5年の間に、“人に任せてもらえる人”になりたいです。」

 その言葉の選び方が良かった。

“できるようになりたい”ではなく、

“任せてもらえる人になりたい”――その視点には、確かな未来があった。

 さらに彼は続けた。

「大学でも、役割を与えられると力を発揮できることに気づきました。

だから就職後は、まず任される仕事を一つずつ確実に仕上げたい。

その積み重ねの先で、後輩を支えられる立場になりたいです。」

 語ったのは、過去の成功ではなく、これからの成長計画。

しかも、曖昧な夢ではなく、現実的で、組織の中での役割を意識した視点だった。

 面接後、同席していた部長が言った。

「伸びる学生って、未来の描き方が違うよね。」

 過去を飾ることに力を使う学生は多い。

だが、“これからどう変わりたいか”をまっすぐ語れる学生には、たしかな可能性がある。

未来を自分の言葉で語れる人は、組織の中で確実に成長していく――そう感じさせる面接だった。


#面接官の視点
#将来性
#成長する人材 

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