2025年10月7日火曜日

「親に伝えた夜」― 社会人になる実感

「親に伝えた夜」
― 社会人になる実感


内定の電話を受けたその夜、真衣は実家に電話をかけた。

「お母さん、内定もらえたよ」

受話器の向こうで、一瞬の沈黙のあとに聞こえた母の声は、少し震えていた。

「よかったねぇ……本当によかった」

その言葉を聞いた瞬間、胸の奥が熱くなり、涙があふれた。

ずっと支えてくれた家族。励まし続けてくれた言葉。

就活の苦しさを思い返すたびに、母の存在がどれほど大きかったかを実感した。

電話を切ったあと、静まり返った部屋の中で、真衣はひとり深呼吸をした。

“社会人になるんだ”という思いが、じわりと広がっていく。

嬉しさの中に、社会人に少しの不安と責任感。

それでも、これから自分の力で生きていくんだ――そう心に誓った。

夜の窓に映る自分の姿が、少しだけ大人びて見えた。


#内定者のリアル
#親への報告
#社会人になる瞬間 

0 件のコメント:

コメントを投稿

就活リアル「働く場所を見て、未来が少し現実になった日」

 内定先から「内定者懇談会」の案内が届いた。 集合場所は、本社ビルのエントランス。 スーツ姿で向かう途中、心臓が少しだけ速く打っていた。  自動ドアが開いた瞬間、冷たい空気とともに、静かな緊張感が流れ込んでくる。 受付の奥には社員らしき人たちがテキパキと行き交っていた。 “ここで...