2025年7月19日土曜日

就活物語「アルバイト経験を語る学生の説得力」

就活物語
「アルバイト経験を語る学生の説得力」


 「特別なインターン経験も、留学もしていません」と言いながら、目を輝かせて話す学生がいた。

四年生のシュウヤ君。彼が語ってくれたのは、3年間続けたコンビニのアルバイトの話だった。

 「深夜帯のシフトだったので、トラブル対応もありました。酔ったお客さんの対応、発注ミスのフォロー、急な欠員でワンオペの夜も…。でも、店長に相談して業務マニュアルを作ったら、新人の定着率が上がったんです」

 一見、どこにでもある話。でも、聞いているうちに、彼がただ働いていたわけではないことが伝わってきた。目の前の問題にどう向き合い、何を考えて行動したか。それが言葉ににじんでいた。

 「この仕事で、“段取りの力”と“気づく力”が鍛えられました」

 私はうなずいた。彼の言葉には、実体験が裏打ちされていた。特別な舞台でなくても、日々の経験を深く掘り下げて語れる学生は強い。

 企業と面談を調整した際、担当者は履歴書の一文に目を留めた。

「この子、アルバイトを単なる“バイト”で終わらせてないですね」

 そのひと言が、すべてを物語っていた。


#アルバイト経験
#自己分析力
#成長ストーリー

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