【第36話】“怒り”の奥にあるものに気づけたら
討論が白熱する中で、航が突然声を荒らげた。
「だから、それじゃ現実的じゃないって言ってるだろ!」
その瞬間、空気が凍りつく。
誰もが口を閉ざし、話し合いはストップ。
「…ごめん」と航はうつむいた。
そのあと、誰かがそっと言った。
「意見を否定されたんじゃなくて、“みんなでうまくやりたい”って気持ちが強いんだよね」
航は、小さくうなずいた。
「うまく言えなかったけど、なんか焦ってた」
怒りの感情の奥にある、“伝えたい”という願い。
それに気づけたとき、チームの結束はぐっと深まる。
グループワークは、感情との向き合い方も、学びのひとつだ。

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