【第31話】“ふりかえり”にこそ、成長の芽がある
発表を終えた後、グループの誰もがちょっとした達成感を感じていた。
「おつかれさま!」と声をかけ合い、荷物を片づけ始めたそのとき──理人が言った。
「ちょっとだけ、今回の振り返りしない?」
え? もう終わったのに? という空気が一瞬流れたが、彼は続けた。
「自分では気づかなかったけど、途中で話を遮っちゃってたかもって…」
その一言を皮切りに、
「あ、私も発表の構成、もっと早く共有すればよかったな」
「次は、意見を引き出す役回りやってみたいかも」
そんな声が自然と上がった。
グループワークの本当の学びは、やり終えた“あと”にこそ眠っている。
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