【第29話】気づきは、会話の“余白”から生まれる
「あと5分で発表準備に入ろう」と、話し合いが終わりかけたそのときだった。
真由がふとつぶやいた。
「今さらなんだけど…私たち、なんでこの案を選んだんだろう?」
一瞬、空気が止まる。
でも、それは“後戻り”ではなかった。
「たしかに…なんとなく流れで決めたかも」
「もう一度、他の案と比べてみる?」
残り時間ギリギリの中、改めて考え直したことで、より本質的な意見にたどり着くことができた。
「もう決まったから」と蓋をしてしまう前に、ちょっとだけ立ち止まる勇気。
グループワークでは、そうした“余白”の時間こそが、チームを深める鍵になる。
0 件のコメント:
コメントを投稿