【第21話】「その視点なかったわ」がチームを強くする
議論は順調に進んでいるように見えた。
全員が似たような意見を出し合い、順調に合意が取れている──でも、どこか違和感があった。
そこで、慎が口を開いた。
「ちょっと逆の立場で考えてみてもいいですか?」
それまでの前提をあえて覆すような視点に、最初は戸惑いがあったものの、次第に場がざわめき始める。
「それ、おもしろいかも」
「確かに、そっちの立場から見ると違うね」
話し合いの“深さ”が一気に増し、結論に説得力が宿った。
ただ賛成するだけでは生まれなかった、新たな視野。
グループワークでは、あえて“逆張り”してみる勇気が、チームの幅を広げてくれるのだ。
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