【第38話】「誰かに見せる」ことで気づけること
「この文章、ちょっともったいないかも」
エントリーシートを見せた友人にそう言われて、涼太は少し驚いた。
「もっと自分の良さが出せると思うよ」と言われて、読み返してみる。たしかに、無難にまとめすぎていた。「変に目立たないように」「減点されないように」と、気をつかいすぎていたのかもしれない。
自分では「そこそこよく書けた」と思っていた文章も、他人の目を通すことで、新しい発見がある。
自分を知るための就活。でも、それは他人との対話の中で、もっと深くなる。
涼太はもう一度ペンを取り、言葉を見つめなおした。今度は、ちょっと踏み込んで書いてみようと思った。
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