2025年6月6日金曜日

履歴書・エントリーシートの作成)【第10話】見返すたびに、ちがう顔

【第10話】見返すたびに、ちがう顔


 履歴書のファイルを見返すたびに、真理は不思議な気持ちになる。

 最初に書いたもの、提出直前で手直ししたもの、うまく書けた気がするもの――全部、自分の文字なのに、まるで違う人が書いたように見える。

 「私って、どんな人なんだろう」

 志望動機も、自己PRも、書くたびに少しずつ変わっていく。迷いながら、削りながら、言葉を重ねてきた。

 それは、うまく飾るためじゃない。

 本当に、自分を知るためだったのかもしれない。

 今日もまた、履歴書のファイルを開く。

 書きかけの行に手を添えながら、真理は思う。「今の自分なら、もう少し素直に書ける気がする」

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