2026年1月17日土曜日

就活物語|就活 自己PR 柔軟性|自信はあるが柔軟さが読めなかった学生

――判断が割れた、その分かれ目――


 その学生は、はっきりとした口調で話していた。

質問には即答し、自分の考えを迷いなく述べる。

「主体性がある」「自信を持っている」

面接官の多くが、そこを高く評価していた。

 だが、議論が始まると、別の視点も浮かび上がった。

「自分の考えに固執しすぎていないか」

「意見が違ったとき、歩み寄れるだろうか」

 面接中、彼は自分の成功体験を中心に語っていた。

判断の早さ、決断力、リーダーシップ。

どれも魅力的だが、失敗や迷いの話はほとんど出てこなかった。

問いを変えても、「自分ならこうする」という答えが続く。

 現場では、正解が一つとは限らない。

意見がぶつかり、調整が必要になる場面も多い。

そのとき、彼はどんな表情を見せるのだろうか――

そこが最後まで想像しきれなかった。

 比較対象となった学生は、判断に迷った経験や、

人の意見を取り入れて考え直した話を語っていた。

その“揺れ”が、柔軟性として評価された。

 結果は不採用。

能力や自信が足りなかったわけではない。

ただ、組織の中で変化していく姿が、少し見えにくかった。

 自信は大切だ。

だが、それが他者と交わる余地を持つかどうか。

私たちは、その一点で、最後まで迷っていた。


#面接官の視点
#自信と柔軟性
#判断が割れた理由 

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