2025年12月14日日曜日

就活物語「逆質問で見せた成長意識」

――“働く自分”を具体的に想像していた学生――


 面接の終盤、「最後に何か質問はありますか?」この一言で、空気が変わることがある。

 多くの学生は、事前に用意した質問を丁寧に口にする。

仕事内容、研修制度、社風――

どれも悪くはないが、どこか“聞いておくべき項目”の域を出ないことも多い。

 その日の学生も、少し考えるように間を置いた。そして、こう切り出した。

 「もし入社できた場合、1年目の終わりに“この人は任せられるな”と思われる人は、どんな行動をしている方でしょうか。」

 思わず、ペンを持つ手が止まった。これは情報収集の質問ではない。“働く自分”を、すでに会社の中に置いて考えている問いだった。

 さらに彼は続けた。「そのレベルに近づくために、学生のうちに意識しておくとよいことがあれば教えてください。」

 評価されたい、内定がほしい――

そうした焦りではなく、「どう成長したいか」「どう役に立ちたいか」が前に出ている。

 面接官としてではなく、未来の同僚を想像して答えている自分に気づいた。

 面接後、同席していた上司が言った。「もう“働く側の視点”で考えてるよね。」

 逆質問は、単なる質問時間ではない。その人が、どこまで先を見ているかが、はっきり表れる瞬間だ。

 ――彼の問いには、“入社後の成長曲線”が、すでに描かれていた。


#面接官の視点
#逆質問
#成長意欲 

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