春の風が少し冷たさを残している朝。
真央は、内定者懇親会の会場に向かって歩いていた。
手にはスマホ。グループチャットには「今、着きました!」の文字が並んでいる。
エレベーターの扉が開くと、同じように少し緊張した顔の学生たちが立っていた。
「…あ、〇〇大学の真央さん?」
声をかけてくれたのは、チャットでよく話していた亮太くんだった。
画面の中では何度もやり取りしたのに、実際に会うと不思議な気持ちになる。
「ほんとにいるんだな」――そんな言葉が、頭をよぎった。
自己紹介や雑談が始まり、少しずつ笑顔が増えていく。
「同期って、こんな感じなんだ」
真央の胸の奥に、少しずつ“仲間”という感覚が広がっていった。
帰り道、春の風が頬をなでた。
今日、少しだけ“社会人になる”ということが近づいた気がした。
#同期との出会い
#内定者懇親会
#社会人のはじまり

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