「名札をつけた瞬間、少し大人になった気がした」
11月のある日。
真央は電車の窓に映る自分の姿を見つめていた。
スーツに身を包み、手には案内メールに記された会社名のファイル。
今日は初めての「内定者懇親会」だ。
会場に着くと、受付で名札を渡された。
自分の名前と会社のロゴが並んで印字されている。
その小さな札を首にかけた瞬間、胸の奥が少し熱くなった。
会場には、同じように緊張した表情の学生たち。
笑顔で迎えてくれる先輩社員。
まだ何も知らない世界だけれど、
ここから始まるんだ――そんな予感がした。
隣にいた女性社員が話しかけてくれた。
「最初はみんな不安ですよ。でも大丈夫。」
その言葉に、肩の力がすっと抜けた。
帰り道、真央は小さく深呼吸した。
名札を見つめながら、心の中でつぶやく。
「少しずつでいい。ちゃんとここに立てるようになろう。」
#内定者懇親会
#社会人の第一歩
#名札の重み

0 件のコメント:
コメントを投稿