【第27話】
面接試験で姿勢を正すことが信頼感を生む
面接が始まったとき、椅子に浅く腰を掛けたままの姿勢に違和感を覚えたのは藤井だった。緊張のせいで猫背になり、視線も下がりがちだったからだ。
その瞬間、大学のキャリアセンターで指導を受けた「背筋を伸ばすだけで印象が変わる」という言葉を思い出した。藤井はそっと姿勢を正し、両足を床にきちんと揃え、面接官に目を向けた。
「アルバイトでの経験から、責任を持って最後までやり遂げる力を学びました」
言葉を発する藤井の姿は先ほどよりも堂々として見える。面接官は頷きながらメモを取り、話を引き出すように追加の質問をしてくれた。
面接後、藤井は気づいた。自信があるから姿勢が良くなるのではなく、姿勢を整えることで自信が生まれるのだと。面接は“話す内容”と同じくらい、“姿勢”そのものが信頼感を伝えるメッセージになるのだ。
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