【第40話】“沈黙”を怖がらないという勇気
グループワークの終盤。
討論がひと段落したあと、突然の沈黙が訪れた。
誰もが何か言わなきゃと焦るように、目を合わせずに視線を泳がせている。
その中で、圭太はあえて口を開かなかった。
焦らず、手元のメモを見ながら、じっと考える。
しばらくして、静かに言った。
「いま、意見をまとめている時間も必要かなって思った」
その言葉に、チームがふっと力を抜いた。
「確かに、詰め込みすぎてたかも」
沈黙は時に、不安を呼ぶ。
けれど、沈黙に意味を与えることで、場の空気は整う。
それは、言葉よりも深くチームを支える“勇気ある選択”だ。
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