2025年6月25日水曜日

履歴書・エントリーシートの作成)【第36話】たった一文が、道をひらいた

【第36話】たった一文が、道をひらいた


 「自己PRに書けるようなこと、ないんです」

 面談でそう言った美咲に、キャリアセンターの先生は笑いながら言った。

 「じゃあ、今日ここに来て話してくれたこと、そのまま書いてみたら?」

 帰り道、美咲はスマホにメモを開いて、話したことを思い出しながら打ち込んだ。

 サークルで後輩の相談に乗ったこと。バイト先でミスした子をフォローしたこと。うまく言えなかったけれど、誰かを気づかって行動してきた日々。

 文章にしてみると、それはちゃんと「自分らしさ」だった。

 書くことは、自分を認めることにもつながる。そう気づいた瞬間、美咲の中で何かがふっと軽くなった。 

0 件のコメント:

コメントを投稿

現場の学び「学生の質問が仕事を止めるとき」

 忙しい現場で、学生に声をかけられた。 「この作業、どうしてこの順番なんですか?」  一瞬、手が止まる。 考えたこともなかった問いだった。  説明しながら、自分の中の“当たり前”を見直す。 無駄な工程や、改善できそうな点にも気づいた。  学生の質問は、現場を止める。 でもそれは、...